【田所あずさ LIVE Blu-ray発売記念 「AZUSA TADOKORO LIVE 2021 〜Waver〜」 1日限りのスペシャル上映会&トークショー】鑑賞記
他人だけど、他人じゃないーーー
田所あずさ LIVE Blu-ray発売記念
「AZUSA TADOKORO LIVE 2021 〜Waver〜」
1日限りのスペシャル上映会&トークショー
午後の部を、見に行ってきた。結論から言うと号泣した。
実は当時の無料ライブ、自分の怠惰さと、既にファンではあったが今のように傾倒していなかったというのもあってアーカイブすら観ていないので、今回が初鑑賞である。
既にBDは購入していたが、初見は劇場でということで開封せず会場へ。
会場はユナイテッド・シネマ豊洲
席番号はH列12番
会場全部で縦は15列、横は23席で両方ともちょうど真ん中だと気づいたのは席に着いてからだった。
劇場ということで通路を挟まないA〜D列はあまりにも壇上に近く、少し羨ましくもあったが、鑑賞という点においてはこれ以上ない席だろう。
↑入場時にアンケート用紙とブロマイドを受け取る。これだけで来た価値はあるかな
〜トークコーナー〜
田所あずささん、作曲・編曲家の神田ジョンさん、作詞家の大木貢祐さんの三人が登壇。
司会の方が御三方に質問して行ってコメントを引き出す方式のよう。
神田ジョンさんがアルバムのこだわりを聞かれ、「アルバムのこだわりはドラムの打ち込み。アルバムのコンセプトである【ゆらぎ】を意識し、打ち込みには聞こえないよう完璧に合わせず敢えて少しズラしを生じさせた。」と言っていて、このコメントも非常に印象的。しかしその後田所あずささんが即座に「じゃあもう神田さんが弾いたようなもんだよ」と返した部分が、上手い返しだなと感心した。
ドラムそれ自体は叩いてないが、音を作るという行為は確かに同じだな、自分では思いつかない鋭い視点だな、そして、もし自分が打ち込みをした人間だったなら、この返しは嬉しいだろうな、と一石三鳥的なコメントだった。
失礼ながらこんなコメントをするイメージはあまりなかったので、少し感銘を受けた。
これを受けてか、アルバム以前と以後で変わった部分という話の流れで、作詞の大木貢祐さんが田所さんのことを「アルバム発売以前よりもいいコメントをするようになった」と評していたのも印象的だった
【ゆらぎ】というコンセプトを曲で表現した神田ジョンさん、それに対し上手いコメントを返した田所あずささん、そのコメントに高評価をつける作詞家の大木貢祐さんという流れが、コントの伏線回収のようで美しかったなと自分は感じた。
↑今日を共にしたWaver Tシャツ。ゆらぎがテーマらしい。みんな驚くほど着ていなかった
トークコーナーで印象に残ったのはもう一つ
新曲「箱庭の幸福」の話になり、その曲に対しての大木さんのコメント
「共感する曲を書くのは簡単。だけど大事なのは、共感じゃない部分をどう書くか。新曲はそういう部分に触れているので楽しみにしててください」
うろ覚えだがこういう旨のことを言っていたと思う
自分は日頃からファンとしてどのように声優を応援していくか気にしている部分があるのだが、このコメントを聞いてなんとなく、自分は自分で良いのかなと思った
声優さんたちは共感を歌っているわけではないし、僕たちも共感を歌って欲しいわけじゃない。
僕にファンサをくれるから応援しているんじゃなく、ファンサをくれるその精神性に、この人のファンで居てよかったというような種類の悦びを感じているんだなと、そう思った。
〜ライブコーナー〜
ライブコーナーと言っても過去に配信ライブとして開催した【AZUSA TADOKORO LIVE 2021~Waver~】をそのまま上映するだけだが、どんな金持ちでもせいぜい鑑賞環境はプロジェクターが関の山、映画館で鑑賞する機会は今回が初で、今回限りだろう
先述のように当時のアーカイブは未鑑賞なので、初見が映画館というある意味レアな人種になれたのではと今はそう捉えている。
1曲目:レイドバック・ガール
アルバムでもオープニングトラックを務めるこの曲、一番好きだという方も多いのではなかろうか。
かくいう自分も、表題曲の『Waver』に次いで好きな曲だ。
全体的に漂うレトロ感、Cメロの「わたしの目を見て言えるの」の部分、そして田所あずささんの色気のある歌声が特徴的。
衝撃という意味では、今回一番受けたのはこれだった。
歌声と表情と、映像と、ステージの照明が渾然一体となって、洋画のワンシーンのようであり、場末のショーのようでもあり、大観衆の中のスターのようでもあり、街中のカラオケのようでもあった。
一番よりも二番、二番よりも大サビと、どんどんパフォーマンスを上げていった田所さんが素晴らしく、思わず拳を強く握っていた。この興奮を今すぐ誰かに話したくて、しょうがなかった。
田所さんの魅力は数多く、トークの緩さや、ファンへの真摯さ、意外と毒舌なギャップだったり、もちろん顔立ちやスタイルも魅力の一つだと感じている。でもやっぱり、一番の大きな魅力は、このパフォーマンスの素晴らしさなんだと、再認識した瞬間。やっぱり田所あずささんの歌が好きだ。
これからも応援しようと、そう思えた。
2曲目:ちっちゃな怪獣
出だしのピアノと、そのピアノだけを背負った準アカペラの歌唱部分が強い曲。
繊細なピアノに繊細な歌声、でもどこか力強い。そんな印象を覚えた。
こういう穏やかな曲で顕著に出るが、田所さんの歌声は音源よりライブで伸びが良いことが多々ある。力強さはそういうところから出ているのではないかと思う。
声を絞り出すような表情も魅力的で、伸びのいい声と合わせ少しウルっとくる。儚さと力強さを見事に両立し調和させているのが圧巻。
3曲目:死神とロマンス
一転して少しアップテンポなナンバー。
今まで握りしめていた拳が緩むような曲。
ぴょんぴょん跳ねる田所さんが可愛い。
とにかく可愛い。
動くたびに髪が乱れるので、ひと段落したところで耳に髪をかける仕草にやられる。
アウトロで笑顔を振りまくのもやばい。
にこにこで可愛い。
本当に好きだ。
4曲目:ヤサシイセカイ
TVアニメ『神達に拾われた男』のタイアップ曲。
シングル先行の曲である。
正直アニメは見ていないが、曲自体はかなり好きだ。
曲名通り優しく歌う曲だがサビには雄大さを感じる。
田所さんの歌声には二面性を感じることが多い気がする。それもゆらぎなのかな、とかそういうことを、聴きながら考えていた。
5曲目:いつか暮れた街の空に
しっとりと聴く曲。
白とオレンジの照明を背負ったせいで映像的に白飛びする田所さんになんとなく儚さを感じる。
いつもの困り眉を横から見るとこんな感じなんだな。可愛いな。
6曲目:クリシェ
フランス語で「常套句」の意らしい。
サビ前からの転調と、畳みかけるようなサビが脳裏にこびりつく曲。
この曲で気づいたのだが、田所あずささんは全ての曲で落ちサビのクオリティが非常に高い。
プロの技を感じる。
---MCパート---
いつものグダグダ感を醸し出し、田所さんが笑うのにこっちまで釣られて笑う幸せ空間。
緊張している田所さんが寝付くまで、地元の友達が『うまぴょい伝説』を歌っていたらしい。そんな話ミリオンライブでも聴いたような気が…
場所がどこでも田所さんの扱いはみんな同じなんだなあ。
7曲目:ソールに花びら
イントロが耳に残る曲。
さっきまでのへにゃへにゃモードから急にキリッと歌い出すからこっちがついていけない。これもゆらぎか。。。
デジタルチックな鋭さを含む曲なので、歌い方もメリハリを付けているように感じた。
「叶わない 幸せの定義 変えなくちゃ」と言う歌詞が自分は好きです。
8曲目:Rest in a Stroke
田所さんが歌わず、音源を流す部分がある曲。
機械と生声のデュエットのようで、これもゆらぎを感じるような部分。
本来ありえない田所さんと田所さんのかけあいを楽しめた。
9曲目:Visual Vampire
『ヤサシイセカイ』のカップリング。
クラップ曲だが、劇場なので誰もクラップせず。
バンドメンバーが楽器を弾いているところに田所さんがちょっかいを出しにいく演出があるのだが、いたずらっぽい表情でベースの弦をべんべんと触る田所さんが可愛すぎた。
メンバーの担当楽器と名前が空中に文字で出る演出が三次元と二次元の融合という感じ。バーチャル空間のような演出で面白かった。
10曲目:徒然恋愛サバイバー
エッジの効いた歌声加工が非常に印象的な曲。
ロックナンバーと言っていいのかな。
ノリノリで頭を振る田所さんの髪がサラサラ。少し露出度の高い黒い衣装と相乗効果を生んでいる。
本日登壇した神田ジョンさんのギターソロがあるのだが、素直にかっこよかった。壇上では椅子で遊んでいて少しだらしないなと思ってたけど。
Cメロで田所さんのがなりというかシャウトというか、があるのだが、これが凄い。今日何度目か分からないが、その迫力に舌を巻いた。
声出しありだったら確実にUOを折っていただろう。
11曲目:ころあるこ。
少し異色な、田所あずささんの二面性を表したような曲。
簡単に言えばツンデレ曲なのだが、デレの部分の笑顔がガチ恋距離で映像に映し出され、あまりに可愛すぎて一瞬で好きになる。
大画面だったので何倍か増しだった。
12曲目:Waver
曲に入る前、田所さんの独白というか、Waverを作った感想というか、そう言う部分があるのだが…
ここで大号泣。
ファンと自分の関係性の話を、田所さんなりに考え、田所さんの言葉で、僕たちに伝えてくれる時間。
自分はファンが望む自分にはなれないし、ファンも田所さんがコントロールできるようなものではない。でも、そんな中でも、自分のことを歌にしたらファンは歌として分かってくれるんだ、そういう手段なら自分を伝えられるんだなと感じた、そしてファンたちも、感想という形でなら田所さんに「届いたよ」と伝えられるんだな、そうやって僕たちと田所さんは通じてるんだな、というような話をしてくれた。
この話の中に特別に何か感動を誘うような文言があったわけではないが、いつもファンと向き合ってくれている田所さんが言うから、自分はすごくすごく重みを感じた。
何を考え、何を思ったのかなんて、普段は滅多に伝える機会がないけれど、何かに際し、感想という形でメッセージを送ると、それがファンの一人一人として田所さんに伝わるんだ、と、自分はその時に気がついた。
田所あずささんなりのファンとの向き合い方を、今改めて知った気がした。
「結局、私は自分の人生しか分からない。みんなの願いを叶えることはできない。だからと言って、みんなと自分を全部切り離して考えることは出来ない。他人だけど他人じゃない、そういう複雑さがいいんじゃないかと思ってます」
そう言った田所さんの目は少し潤んでいるような気がして、自分は決壊した。
先述の通り、自分はオタク的応援というものがあまり得意では無い。
Twitterのリプライを送りまくるのは傍目に気持ち悪いのではないかとか、ライブ中に名前を叫んだりは迷惑なんじゃないかとか、そういう余計なことばかり考えている気がする。
でも、声優さん方は、そういうのがひっくるめて応援だと思ってくれてるし、きちんと応援として受け取ってくれているのも、各所で発言してくれているので、もちろん知っている。
自分の考えでは声優さんが不快になることだけはしたくないのでそのような行為は控えているのだが、それが力になるのならやらないのはマイナスな行為なんじゃないかとか、考えがグルグル回ることが多々ある。
しかし田所さんは今回、田所さん自身とファンは「切り離せない部分がある」と話してくれた。
つまり、自分たちも、田所さんと切り離せない部分を持っていいと、そう言ってくれているのだ。
確かに他の応援行為に例えると、プロ野球を応援しているファンが球団のことを「ウチの球団」と呼んだり、俳優がボランティアや寄付などの慈善事業を行うとなんとなく自分まで誇らしくなったり、逆に応援してる人が傷付いていると自分まで悲しくなったり、炎上なんかしようものなら自分が非難されている気になる。
そのような、自分と応援対象の境界が曖昧なことが多々あるのだ。
田所さんはこの「応援しているファンの自分」を力強く肯定してくれていると、自分はそう受け取った。
田所さんの魅力の一つに、「感情をしっかり伝えてくれる」という部分がある。
先述、上手いコメントをして失礼ながら驚いたと書いたが、田所さんのコメント自体は、どんな媒体でも毎回気持ちがとても伝わってきて、上手い言葉ではないのかもしれないけど、自分はすごく素敵なものだと思っていた。
剥き出しの感情をそのままぶつけてくれるような、心の底から思っていることを言ってくれているような、そんな気持ちが感じられて好きだ。
何ヶ月か越しに受け取ったそんな田所あずささんの言葉を大事にして、これからは絶対もっともっと応援しようと、泣きながら強く決意した。
この話の一節で、「ファンのみんなが感想をイラストやブログにしてくれていて嬉しかった」、と言っていたので今回ブログを書こうと思い立った。
冗長なだけでつまらない文章になっているかもしれないし、どれほどの人が読んでいるのかも分からないけど、自分の気持ちの備忘録として、ずっと置いておこうと思う。
曲自体は泣いていてあまり覚えていないが、滲んだ視界の中でやはり顔を歪めて一意専心で歌う様子は強く強く心に残った。
またBDで何度も楽しもう。
〜まとめ〜
行って良かった。心の底からそう思った。
本当にありがとうございました!
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#田所あずさ
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作詞: 大木貢祐
作曲・編曲:神田ジョン
2022年1月〜放送予定
TVアニメ「リアデイルの大地にて」@leadale_anime
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